エネルギー日記    

エネルギーを学んでいます

「整体から見る気と身体」 片山洋次郎 著

最近読んだおもしろい本のご紹介。

 

全部がナイスな内容なのだけれど、すこしだけ抜粋してみます。

 

これから出産される方必見。

 

4 揺れながらバランスをとる   お産   から

p163 体を休める意味

 ・・・・・・ お産の場合、ただ体を休めるということだけでなくて、もう少し何か方法がありますか。

 

 休めるという意味では、普通よりも徹底的に休めてしまう。たとえばいろんな刺激が入ってこないほどいいんです。光の刺激とか、音の刺激とか、いろんな意味で刺激になるものがなるべくない方がよくて、野口さんなんかも、徹底的に最初は暗くした状態で、だんだん明るくしていくこともやったわけですね。骨盤が揃って縮み始めるまでは全然動かない。トイレにも行かない。

そこまでやるのは実際には難しいと思いますけれど、確かにお産の直後に一回立ってしまうと、子宮がもうそれだけで傾いてしまう。「後腹」というのがありますね、子宮が縮んでいくんで、痛いんですけど、子宮が真直ぐで傾いていなければ、痛くないんです。いい位置に子宮があると、いくら収縮しても痛くない。ところが、ずれた位置にあると痛い。早く立ってしまうとそれだけ痛くなりやすくなります。本当は全然立たないで寝ている状態にしておくと、後腹も痛くなくてすむんです。

「後腹」が痛くなってしまったような場合に、子宮と足に気を通すようにしてやると、また真直ぐになりますけど、普通はそんなこと簡単にはできないですから、消極的なようですけど、休めるというのがじつは一番積極的なんです。実際には、一人の人間が休むということは、周りの人間がそれだけ何かしなきゃいけないということで、そういう意味で大変です。休むというというのは、消極的じゃなくて、積極的にやらないとできません。「産後」以外の場合でも、体力がなくなったら休むというのは、積極的な意思がないとできないですね。休めるということは、難しいですね。そんなことかと思われるけれど、案外できないんですね。

 

 

「休む、ということは積極的な意思がないとできない。」ついがんばってしまう(もしくはがんばっていないと何か悪いと思ってしまう)方に、この珠玉の言葉を。

 

「積極的にやすんでるんですよ~。さぼってるんじゃないよ~。」と声高に叫んでほしい。日本のお母さん。出産は体を整える大チャンスでもあります。

 

 

5 「病気を経過する」とは

p182 足から息を吐く

 

・・・・・・足の方にエネルギーを集めるというんですが、それはどういう方法で・・・・。

 

自分でやる場合なんですが、足の裏に「湧泉(ゆうせん)」というツボがあります。そこが足のエネルギーの発散の中心になっている所で、触っているとじーんと細かい振動がしてきます。そこが振動してくると、今度は発散できるようになるんですね。そこの所から息を吐くつもりで吐けばいいんで、うまく吐けるようになると、どんどん足の方に流れがいくわけです。足の方に気の流れがいくと、同時に頭の方でもうまく発散されるのです。自分で頭の方から発散させようとするのは、なかなかうまくいきませんから、足の方から基本的にはやっていく。あと、肩の周りから吐くつもりで息を吐くというのもいいですね。肩の周りに集まっているのが発散してくれば、涼しくなってきます。やはり皮膚の表面がじーんとバイブレーションを起こすんですね。その両方とも、自分でやればいいのです。

 

 

足裏呼吸。やるやる。とても便利な呼吸法。どんな方でもやって損はないと思う。 

肩の周りからというのは新しい。というか知らなかった。これ、自分に必要。

 

  6 時代と体質    

p237 親が子を見るとき

 

たとえば、親が子供を見る場合、この子はこういういいところがあるとか、悪いところがあるとみていくとしますね。いいところがあるというのを強くみたとしても、悪いところがあるというのを強くみたとしても、両方とも子供にとっては負担なんですね。面白い子だとみた場合には、子供の方はそんなに負担じゃないと思うんです。親も楽です。こういういいところがあるといえば、そのように子供はならなければいけないし、親もそういうふうにしようと思ってしまうし、ある種の期待をかけてこういう人間になってもらいたいという価値観が生まれる。だけど、面白い子だというふうに思った場合は、お互いに楽で、そういう意味では健康なんだと思います。生き方も、自分も相手もこういういい生き方とかいうんじゃなくて。共鳴を軸にして面白い生き方ができればいいというふうに考えれば、今みたいな世の中だったら、特に楽だと思うんです。

 

 

親だけでなく、周りの大人が本当の意味での大人であれば子供たちは本来の自分のエネルギーを発揮しやすいのだろうな。固い頭でやわらか子供たちを制限してはバチがあたる。(カルマを増やす?)

しつけとか教育とかいう言葉の名のもとに行われる”善意の行動”はホラーでさえある。

気をつけようっと。

 

 

体の各症状ごとの具体的な対応も満載。絵もついていてわかりやすい。

一家に一冊!のすばらしい本です。

 

整体から見る気と身体 (ちくま文庫)