10/20(金)
光の石2 運命の巫女
より。
王墓を築く職人の教え。
その職人の住まう真理の場を守り癒す賢女。
ファラオの言葉。
p31、p48、p54、p76、p111、
本文からの抜粋ですが、
読み返しやすいように改行、略、を加えています。
p31
「絵具とはただの物質ではない」
シェドが説明した。
「《色》を意味する《イワン》という言葉には、《存在》《肌》《髪》という意味も含まれる。
色によってこそ、生命の神秘が姿を現わし、
不動に見える石から、
落ち着きなく動きまわる人間にいたるまで、
あらゆる自然が動きはじめるのだ。
砂の黄土色、椰子の光に満ちた緑色や春の畑の穏やかな緑色、空の澄みきった青色やナイル川の魅力的な青色、太陽の黄金の色を、
おまえはほんとうに見たといえるのか?
そのようなさまざまな色のなかにこそ、
人々の気づかぬ秘密が隠されているのだ。〜〈後略〉」
メモ📝
絵師のジェドが、新入りパネブに説明。
p48
「光は物質の中に秘められる」
ネフェルが告げた。
「我らがその光を解放し、混沌を追いやる。
我らの業は時を打ち消す魔術師と同じく、
あらゆる存在が形をもってほとばしり出た原始の時を再生することにある。
光の記憶を守るのは業そのものであり、
業をなす人間ではない」
10/21(土)
p54
「人間の身体とは不思議な世界じゃ」
賢女がさらに続けた。
「この世界では調和の力とそれに相対する力が日々戦いを繰り広げておる。〜略〜
病を引き起こす原因の大半は食物じゃ。
腸の内部で腐敗が起これば、
腸は血管を広げようとし、炎症を起こす。
それが各器官の老化を招く。
よいか、健康の第一の鍵とは、
膿を取り出すことじゃ。
体内の障害物を取り去り、
消化器官の機能を守らなければならん。〜略〜」
メモ📝
第一が炎症による膿の取り出し。
第二が血管のしなやかさ。
第三が心臓。全ての血の管の源となる。心臓の発する言葉に絶えず耳を傾けていなければならん。とな。
p76
「ひとつの国、あるいは人の集まりを正しく導いくには、与えることがなによりも必要となる」
メルエンプタハが続けた。
「人は豊かになればなるほど、
寛容にならなくてはならぬ。〜略〜」
メモ📝
新しくファラオになったメルエンプタハより
p111
「蜜蜂の巣は一匹の蜜蜂よりも大切なんだ。
パネブ。同じように、友情や個人的な好みよりも優先しなければならないことがある。〜略〜」
メモ📝
パネブの友人であり、上司でもある職人頭のネフェルより