エネルギー日記    

エネルギーを学んでいます

11/3 2023 「光の石」3 クリスチャン・ジャック

11/3(金)

 

またまた 光の石3 パネブ転生 より、

抜粋していきます。

 

科学の数式で答えが出ないものは、

良質な物語で学ぶ。

 

「本質」とは何か。

抽象的な概念は正解が一つではない。

捉え方や理解は人によるし、

同じ人でも、経験や成長により変化していく。

 

以下の、王墓の書記ケンヒルの言葉は、

年の功ともいうべきか。

若い職人パネブとの会話。

 

読み返しやすいように

改行を加えています。

 

 

 

p85

「最高の作品を仕上げろと、ネフェルに言われたんだ」

 

「重要な関門なのだ、パネブ。

おまえほどの才能があっても、勝利を手にすることができるとはかぎらんのだ」

 

「あんたは"勝利の題材"がなにか、知っているんだろう?」

 

「"最高の題材"とは人間の本質のことだ。人間の本質ほど邪悪で滑稽なものはない。

だが、それもまた神々が我々に与えられた道具であり、甘受すべきものなのだ。

この本質を拒んではならん。

きわめて加工の難しい特殊な材料のように、

この本質を利用するのだな」

 

「自分を変えろということなのか?」

 

「そうではない!

おまえはおまえとして生まれ、そしておまえとして死ぬ。

私の経験から言わせてもらえば、人間というものは変わることがない。

"真理の場"の職人となる者は、その務めをはたすために生まれてくるのだ。

だが、石や木は削られて初めて、うちに隠された真の姿を現すのだ。

身体についた余分なものを脱ぎ払うがいい、パネブ。そしておのれの真の心を見出すのだ。

それこそが、おまえの存在の中心なのだ。

そのときにおまえは"最高の題材"というものを手にするであろう」