10/24(火)
光の石2
II 運命の巫女
抜粋。略、改行を加えています。
p211
「〜前略〜
パネブは自分の力が無限に続き、
どのような戦いにも勝ち抜けるものだと、
固く信じているのだ。
パネブは間違っている。
だが、
真実を明かす必要がどこにあろう。
パネブにとっては、
自分の意思と拳が
無用の長物となる日まで、
障害を
ひとつひとつ打ち砕いていくほうが
よいのかもしれぬ。
そしてようやく気づくのだ。
自分がむやみに暴れまわっただけであり、
死が
どの女よりも
魅力に満ちた存在である、とな。
〜後略〜」
メモ📝
パネブの師、絵師のシェドの言葉
10/25(水)
p251
「〜略〜
この石は光そのものなのだ。
覚えておくがいい。
天とは、
我らの務めの素材を埋蔵する採石場であり、
鉱山であるのだ」
メモ📝
職人頭ネフェルより
10/27(金)
p288
「全体の姿を見るがいい」
シェドが言った。
「舟、シア、そして舟を牽くべく縄を手にした天の本質を見るのだ」
「おれにはわからんが」
「だからこそおまえには
真の絵師になることができぬというのだ。
おまえは技法を厳密に守り、
正確に格子の線を引いた。
パネブは
この技法からわずかに逸脱することで、
技法に生命を与える。
ここに作業が消えさり、
美が生まれるのだ」
p376
「〜略〜
自分を忘れ、
なすべき務めのことだけを考えるようにしてください。
〜略〜」
メモ📝
光の石2の最終ページ。
賢女ウベクヘトが、職人頭を辞めようとする夫ネフェルに伝える言葉。
p376
ウベクヘトは西の山に目を向けた。
「あの山の呼びかける声が
しだいに強まっていくのがわかりますか?
天を満たしているのはその声なのです。
あの山のやさしさには
限度というものがありません。
語りかけてくる言葉に耳を傾け、
その言葉を形に変えてください」
メモ📝
〈限度がない〉ということについて。
やさしさ、に限らず、
いろんなことで腑に落ちたいと思った。